ここは唯それだけ~
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先ほどの遮蔽線の先では、配電柱の背後に3本の支線を張って、正しく木々から配電線を守ったようなものを発見!
ここでは山林側に大型サイズのDアームを取り付けて、木々から配電線を守っているのが見て取れた。
なお、高圧配電線引き通しのやり出しの単一の高圧用腕金については、短めものが使われていた。
ここでは、架空地線もやり出しとなっているが、その短い高圧用腕金とのセットで確認できたのは、恐らく今回が初かと。
長さ1500mmの短い高圧用腕金を使用したもので
クランプがいしを3:0に配置したやり出し装柱については、ほとんど見かけることがない。
短い腕金でやり出しにしても、大して離隔確保ができないことが考えられそうだ。
しかし昔は、高圧用腕金の長さは、短い1500mmが基本であったから、昔は普通にあった。
どちらかといえばこれは、今回の撮影地である山梨県と、他に千葉を含めると、クランプがいしの配置は、2:1での発見例が多い。
このアングルから見ると、手前は現在の基本の長さ1800mm
奥は昔流行っていた(山梨と千葉では、つい最近まで新設あり。)
長さ1500mmの短い高圧用腕金を使用したもので、やり出し装柱
富士川クラフトパーク
ここでは再びの榑坪線の撮影だ。
同電線路でもまた、猪苗代旧幹線と同じく、アメリカのCARNEGIE(カーネギー)製の鋼材を使用していたようだ。
確かにこの腕金の少なさと、腕金の幅を見ると、猪苗代旧幹線と同じ鋼材を使用していたようなことがうかがえる。
また、懸垂がいしについても、当初はやはりこちらもアメリカ製を使用していたように思えた。なぜなら、1924年製の懸垂がいしのかけらを見つけたからだ。
年式は大正9年(1920年)1月
<ここで送電塔の比較>
まずは、元祖カーネギー!猪苗代旧幹線との比較はこんな感じ。↓
こちらの写真は、2019年11月9日撮影 埼玉や栃木方面は建て替えられてしまったが、同電線路の起点のある福島では、まだ結構な数が残っている。 |
猪苗代旧幹線の送電塔は、送電電圧を154kVへ昇圧した際に、一部腕金は改造されてしまったが、上相と下相の腕金は、内部に吊材を入れて補強しただけであるから、その点に多少の面影あり。
こちらの写真は、2018年4月1日撮影 最上部はちょっと違うが、各腕金が広々した感じは、榑坪線と似ている? なお、当該送電塔は、既に建て替え済みである。 |
上記写真は片品川線でとらえた、同じくアメリカのカーネギー製鋼材を使用した送電塔である。
片品川線の元は、鉄柱の送電線であったから、険しい山を越えるには、丈夫な送電塔が必要となった。その箇所で、アメリカのカーネギー製鋼材を使用した送電塔が見られた。
当該送電塔は、建て替えに伴い既に現存はしていないが、2条地線支持の腕金を取り外せば、なんとなく榑坪線に似ている気がする。腕金の部分が似ている。
なお、こちらについては、特に送電電圧は10万ボルト以上へ昇圧されたわけではないから、完全なる原型で残っていた。
ここでまた、榑坪線の話に戻る。↓
他にも送電塔の嵩上げをして、下の方が変な形をしているものも見つかった。
ここは公園ができたから、その時に安全対策として、嵩上げされた感じに思えた。初期のロゴは、三角形の中に、昔よく普及していた、特別高圧ピンがいしを描いたものだった。 |
最後に、1924年(大正13年)製の懸垂がいしのかけらはこんな感じ。
こちらは日本ガイシさんの製造品で、初期のロゴとなっている。
また、これまた他に落ちていたものによるが、裏面の溝については、1つ多い5つの溝で(現在の溝は、4つ。)も見つかり、これまた初期仕様に思えた。
日本ガイシさんでは、1924年の時点では、既に4つ溝に変更されているが、他社ではまだ5つ溝があった。(松風工業では、1930年代前半でも同種を確認済みである。)
ということで、これは他社製かと(ひっくり返したが、こちらは製造メーカーのロゴは確認できなかった。)
※くれぐれもヤマヒルには注意。(ヒル生息エリアは、今回が初かも。)
足でつぶしてもつぶれないから、かなりの強敵
気がついたら、がいしのかけらにも寄っていたのだった。
のんびりしていたり立ち尽くしていたりすると、あっという間に上がってくるであろう。
奴らは人の歩く振動に反応して、おびき出てくるらしい。
いつの間に出てきたから驚いた。
当サイト作者は、なんとか一度も刺されずに済んだ。
でもこれ、もしここで気を失って倒れてしまったとしたら、一体どれほどの数にくわれる羽目になるんだろうな。
なんか怖い。