2020年9月26日

臨時投稿:高圧枝がいし

 高圧枝がいしも今や相当な貴重品である。

電力会社の設備からかなり前に姿を消しており、外ではほとんど見かけない。

最後に見たのは足尾銅山以来である。


今回の入手品は、ボルトの部分が昔の木製電柱時代によく使われていた曲がりねじ込み仕様となっていた。




製造メーカーについてだが、こちらは日本ガイシさんの製造品である。

製造年の印字はないが、暗号のような表記は確認できる。


臨時投稿:初期型高圧カットアウト

 現在普及している高圧カットアウトには、箱型仕様と円筒形仕様の2種類があるが、前者については、実は初期型がある。


それがこれだ。

初期型の箱型高圧カットアウトの特徴は、蓋に色があること側面に模様があることだ。

現在主流の箱型高圧カットアウトは、蓋の部分も磁器が使われている。

ちなみに初期型箱型高圧カットアウトは、それよりも古いダルマスイッチの普及後、数年間しか実使用されていなかったため、現存数は極めて少ない。


東京電力管内でも、昭和37年頃であれば、普通に普及していたらしいが、今のところ外で実際にこのカットアウトを見たのは、秩父鉱山だけである。

以下のモノクロ写真は、私の近所で1962年頃に偶然撮影された東京電力の配電柱の変台部分である。

↑高圧カットアウトであるが、蓋に色付きの初期型が使われているのが見て取れる。


さて、今回の入手品の製造メーカーについてだが、こちらは日本ガイシさんの製造品であった。

製造年は1962年(昭和37年)である。

続いて、蓋の部分はこんな感じとなっている。
内側にはヒューズを取り付ける筒が見られる。

表面はこんな感じ。

蓋の部分にも製造メーカーの刻印があった。
製造年は1963年である。


蓋をフックに取り付けて開いた状態

蓋を閉めた状態




ちなみにダルマスイッチというのはこれだ。

こちらはその中でも極めて珍しい、松風工業製である。

唯これは、スイッチの役目を果たす把手がない。

そういえば、ダルマスイッチにも初期型、後期型がある。

左上が初期型でその右側が後期型であるが、メーカーによっては、これまたきめ細かな形状の種類があるようだ。