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2020年10月25日

1856.中部電力と東京電力の電線路が向かい合う光景

 ここは長野県大町市

電源供給エリアとしてはここは中部電力管内となるが、付近には東京電力の発電所がいくつか点在しており、その間を結ぶ電線路がある。

電線路名は大町新堰線といい、大町新堰発電所の制御用の電源で使っている東電自前の送電線路のようだ。

なお、今回は体力的な問題で起点までは巡れていないが、中部電力の配電線とその電線路とが向かい合うレアな光景も撮れたので、それを紹介しようかと思う。

負荷側から見ていく。
終点付近は中実耐張がいしによる振り分け引き留めが並んでいた。


それより前の支持物では、クランプがいしの引き通しが並ぶ。




そうとなると、これは一見、クランプがいしを使用していることから(東京電力の)配電線に見えがちだが、実際はそうではない。

電線路の途中には変圧器など負荷のかかるものが一切設置されていない、よって、これは送電線である。

また、プレートも

送電塔で見受けられる活線昇塔禁止の表示も
ここは塔ではなく電柱となるが、塔の表記とある。

これは通常は東京電力の送電線で見かけるものだ。

(送電線というのは、発電所から変電所間、もしくは発電所を経ないで変電所から変電所間を結ぶものを示す。電圧が低い送電線も実在する。)

なお、年式は平成23年(2011年)12月とあり、割と最近の設備であることがわかった。
といってももう10年ぐらい前か・・・
こちらは大町新堰線 68号柱

ここでは送電線で見受けられるタブレットも

その奥のクランプがいし引き通しは、67号、66号と続く。
なお、ここでは支持物に鋼管柱を使っている。

さて
さらにその奥では、中部電力の配電線と東京電力の配電線に見せかけた送電線が向き合う珍しい光景も続く。

こうして見ると

右側は明らか配電線に見えがちだが、送電線である。

普通の配電線なら、活線昇塔禁止の表示はなかろう。




左側に中部電力の10号中実がいし引き通しによる配電柱
右側に東京電力のクランプがいし引き通しの送電柱



プレートはこうだ!

こちらが中部電力側で、ここでは珍しく、年式の印字も確認された。



続いてこちらが、東電側の送電柱
普段は送電線で見慣れているプレートがここには電柱にある。




珍しい光景である。