2022年12月29日

3477.一部は昔の3300V仕様の高圧ピンがいしのある構内用配電線(日軽佐野川線)

次に日軽佐野川線を見てゆく。

このほうは道中に、3300Vの旧型の高圧ピンがいし(それも2連引き通し)を使ったものがあったらしいが、設備更新に伴いなくなっていたというものだった。

ここの撮影の最大の目的は、それだった。


起点は日本軽金属の富士川第一発電所のようであるが、行き先は不明。

多分、佐野川とあるから、佐野川発電所だと思うが、何か水をくみ上げるなどの保守用の電源として張っている感じだろうか


富士川第一発電所の一番右側の水管をよ~く見てみると、それに沿って構内用配電線が上がっているのが見える。

それが日軽佐野川線だと思われ、序盤は2回線となっとるようだ。

※ちなみに昭和35年(1960年)頃の映像では、まだそれは確認できない。↓

https://youtu.be/OmzOg0Golrs?t=540




その次の2号柱と思われるものでは、鉄柱が見られる。

回線数は2回線で左右逆向き配置で、山を駆け上がる。




起点の電線路の吹き出し口は見えんが





別のアングルから見るとこうだ。

なにか小さなコンクリートの土台に小さくあるのが見て取れた。

鉄柱の高さはだいぶ低い。







その次は水管の固定部のコンクリートにアングルを横付けされたようで、下段回線は、高圧ピンがいしを三角配列にさせている。




次は井手城山城跡の裏手の山から、再び見えてくる。

山を超える直前で、2回線のうちの下段回線は、別の方向へ振り分けられ(行き先不明)




残った1回線がこれから追跡していくものだ。










何号柱であるのかまでの判別はできないが、ここはだいぶ古いようで支持物は木柱に見える。





そうとなれば高圧ピンがいしも古く、昔の3300V仕様

(道路沿いは設備更新されており、それが撮れなかったのだが、その代わりに私はここで、それをとらえることができた。だが、それは暗がりにあるようで、よく見えず。)


こちらの旧型の3300V仕様の高圧ピンがいしは
少し裾が広いように思える。



なお、木柱の最上部に被せるはずのかさ金は、風などで飛ばされてなくなったようであり、木柱の最上部は削れているようにも見える。

それは1日中日陰で影薄く、道路沿いにあるものではないから、気が付いていないのかもしれない。



奥の番号から数えて行くと、次に見えたのが15号柱だった。





山の中にあるようで、スパンが長いからだろうか、2本建てのH柱となっている。





その次は、現代版である6600Vの高圧ピンがいしの引き通し

恐らく16号柱だろう。





17号柱先では佐野川を横断するから、再び2本建てのH柱




アームにはアングルを使っているようであり、頑丈そうに抱アングル

ジャンパー線支持は高圧ピンがいしで、高圧耐張がいしの引き留めクランプカバーは東電仕様でないもので、高圧耐張がいしの個数は1個ずつだ。





川の横断後にある18号柱




再びH柱だ。


こちらも高圧耐張がいしは1連だ。

ストラップが1960年代と思わせる、鋭くとがったものとなっている。



この先は一斉に設備更新されたようで、近代の鋼管柱を使った銀ピカ装柱などが確認できた。




腕金はショートサイズで、赤帯なしの10号中実がいしがメイン








ここでは東電の単相2線式高圧配電線の基本形との比較もできた。







設備更新されていたとしても、プレートは以前のものを流用されたようであり




昭和45年(1970年)6月建柱とあった。

2基ずつの鉄柱を使った送電線と比較すると、こちらの方が少し若かった。





なお、設備更新時期は、2016年のようである。







次は東電でも積極採用されている、複合型の鋼管柱で、那須さんの製品が使われているのが見て取れた。

なお、自動車はこの先進入できないようで、バリケードがあった。

公園へ行くには徒歩で向かう必要がありそうだ。

ここでは特に、通行止めや立入禁止などの表記はない。





27号柱も新しくしたようで、腕金が真新しい。

種類は変わって、両引き留めだ。




プレートは変わっていないようにみられる。





そして次の28号柱では、肝心な旧型の高圧ピンがいし2連引き通し(道路沿いから見えて、撮影が容易だったもの)があったようなのだが




こうして見ると東電の設備に酷似しているが
ここでは右側にあるのが東電の配電線である。

ここも変わらず柱ごと設備更新されており、やり出しによる両引き留め装柱となっていた。

腕金は変わって、普通サイズの1800mm




ここでは左に同29号柱

腕金はここも1800mmだった。

東電側の設備は、架空地線支持の腕金が若干傾いてしまっている。




設備更新後は支持物の高さもある程度変わったと思うが、どうだろうか?






次で東電側の設備は終端となるが





構内線はまだまだ続く。








通行止めとなっているのは、この先だった。











変わらず、ショートサイズによる10号中実がいしの引き通しが続く。




ここでは両引き留めもなに変わらず、ショートサイズである。








奥の方では、パンザーマストを継ぎ足したもので、高圧ピンがいしの引き通しが再び現れるようだ。

通行止め区間は、少し古いタイプのようだ。

この先は通行止めのため、追跡はここまでとなった。














吊り橋から望めたのはそこまでだった。





ずっと奥の右下では、6号中実がいしの引き通しもみられたが、そのほうは、柱は少し若いのが不思議だ。





ちなみにここはクランプがいしでなくでも
赤色の接地線は、アームタイに接続させているようである。



おわり。