2014年8月24日

786.何時もより1本多い

1970年に入った頃より、避雷対策として登場した架空地線(がくうちせん)
場合によってはこれを1本以上張っているところがあります。
(数年程前にも当ブログにその写真をアップしましたが、今回もまた安曇幹線の撮影時に発見し、折角撮影したので掲載したいと思います。)

この場合、1本だけ張られている時は架空地線というのが正しい呼び名なのだろうが、2本以上これが張ってある時は遮蔽線という呼び方が正しいのだそう。
まぁ、通常では、送電線からのコロナ放電対策として、送電線の下を通る配電線にはよく(とは言っても、古いものでも結構見かけることがある。電話線だけが通る電信柱上にも張る場合があるようだ。)2本や3本の遮蔽線を張るタイプを見かけます。

ところが、埼玉県の飯能市内では、特に配電線の上に送電線が通過するわけでもないのに、国道299号線沿いとか、奥武蔵グリーンラインでは、長距離にわたって遮蔽線を張っているところがあります。

まずは手始めに、折角なので、同日撮影しに行ってきた安曇幹線の写真を数枚程アップしておきます。

 まぁ、今回は2年前に撮り逃していた区間の撮影に行ったわけですわ
今後は完全にこの区間もなくなろうとしているようですから(2015年版ストリートビューで小鹿野にある新秩父開閉所の北東側ですが、丁度そこから東側にむけて残っていた安曇幹線が撤去されている光景を見ました。)
手前側から安曇幹線360号 359号鉄塔となります。

詳細はHPのこちらに掲載中

そして、その帰り道・・・


普段は古いものでよく見かける鳥居型ですが、天辺に乗っかっている腕金が少し長いです。
見つけました。


そう、山道で特に配電線の上部に送電線が通過するわけでもないのに、2本の遮蔽線を張っている区間が!(まぁ、この電柱の左側には丁度、安曇幹線360号鉄塔があるので、こちらについては何も言えないが・・・安曇幹線の送電線から離れても、2本の遮蔽線を張っている区間がある。)

木々が生い茂って配電線側にかからないようにしているのかもしれないが
個人的な直感としては、「山は夕立ちが多いから雷対策も少し補強したんだろうか?」という感じです。
でも、今はこれよりももっと頑丈そうな避雷装置が登場しています。


2本の遮蔽線はしっかりと両端にて、赤の接地線(アース線)によって接地されているのが確認できます。
腕金は綺麗で柱自体もまだまだそこまで古くはなさそう。

 
建柱年を確認してみると、1999年(平成11年)2月とマジックで書かれているのが見えます。
 
 
山は誰もいないので撮りやすいです。^^
正面からももう数枚程
 
 
高圧用のD型腕金は最小サイズです。
このD型腕金の登場は90年代の後半頃だったかな

奥武蔵グリーンライン沿いでは、2本の遮蔽線を張るタイプがこうして確認されましたが、奥武蔵グリーンラインから国道299号線沿いへ向かった林道では


通常通り、1本の架空地線を張るタイプもお見え!
唯1台のトランスが乗るごく普通のタイプです。
ということで、どうやら、全区間にしっかりと2本の遮蔽線を張っているわけではなさそう。


となると、何だろう?


とか思いながら山を下っていたら、またまた2本の遮蔽線を張る区間が登場!
今度は高圧用に長い高圧離隔装柱用腕金を使うタイプで、鉄筋コンクリート柱の頂部に少々長めの鳥居型を取り付けて、そこに2本の遮蔽線を張っています。
となると、やっぱり木々が配電線来ないようにしているのかな

 
ここもだ


それでもこちらは、低い木々は低圧配電線にかかってしまっています。
あら、となるとそういうわけではない?


さー山を少し下って国道299号線にたどり着きました。


ここにも先ほどの奥武蔵グリーンラインと同様に、2本の遮蔽線を張る区間がお見え!


がいしの配列が3:0になる場合は、直角型の鳥居型の腕金も高圧配電線の方へ張り出してます。
これは架空地線が1本の場合も同じですね
最上部に遮蔽線が2本、高圧配電線は2回線、何だか良い感じの構成です。w


がいしの配列が2:1になると、2本の遮蔽線の支持は今度は換わって、天辺がちょっと長めの鳥居型に換ってます。
先ほどの奥武蔵グリーンラインで見た最小サイズのD型腕金を使用する場合と同じ構成です。
力強そうで何だかこちらも良い感じ。


2014年5月11日

785.引き下げても何もない


 一見は何の変哲もない、ごく普通のがいしの配列3:0のタイプに見えがちですが
あれ~何かが物足りないような気が・・・
よく見てみたら!
変圧器への引き下げ線はあるのに!肝心なトランスがありません。
 
でもーあの土台を見るからに、乗れそうなトランスの台数は1台(仕様としてはトランスは1台しか乗せられない)だと思うのだが、それでも変圧器への引き下げ線は3本あります。
新タイプでは3つブッシングをつけるものがあるから、それを今後、土台の横に取り付ける予定なのかな

784.上部に何かがあった跡!!

5月の快晴の日、この日は東京湾アクアラインの海ほたるへ親戚の方と一緒に行くことになった。
その途中、都内の大田区だったと思うが、6600Vの高圧配電線の上に、もの凄い空間が空いている配電柱を発見した。

「そういえば、なんか見覚えがあるなあ~」と思っていたら、ふとあることを思い出した。

そういえば、私が5歳頃の時だっただろうか(1998年とか多分その頃)、この辺に当時、アウトレットらしき店がオープン?し、両親と一緒によくこの付近に出かけたことを覚えているのだ。
丁度、その近くで東京モノレールを見上げたこともかすかに覚えている。

なんだか何時もの配電線の上に巨大ながいしがくっついたものを見たのを覚えているのだ。
そう、22000V(2万2千ボルト)の特別高圧線だ!
昔は電線仕様のタイプが海に近い工業団地などで多数確認できたようだ。
丁度、1979年から放送が始まった刑事ドラマ!そう、「西部警察」にも、特別高圧線だけを支持している(もちろん架空地線もキャップごとある。)専用の配電柱が映っている映像を確認している。やっぱりこの当時から、海沿いの工業団地を中心に大量にあったようだ!

しかし、近年ではこれをCVTケーブルへ完全交換する改修工事が進んだため、(私が見上げた1998年の頃からもう既に進んでいたようだ。)電線仕様の特別高圧を見ることはまずなくなった。

そういえば、最近できた東京ゲートブリッジの方にも特別高圧線があるようだが、今見上げても電線仕様の特別高圧は見たことがない、皆CVTケーブル仕様に交換されていた。



左側手前にあるものは、唯1つのトランスを乗せた引き留めタイプの普通タイプとなるが


その向かいに、気になった高圧配電線の上にもの凄い空間が空いている1本がある。
これは、過去に特別高圧があった名残となる。

だが、こちらに関しては途中、高圧用腕金を新しいものに交換したようなので、若干、架空地線キャップから高圧配電線の間が狭くなっているのがわかる。開閉器も新品に交換したようだ。架空地線キャップ自体もそろそろ寿命

ケーブル端末へ繋がる引き下げ線支持用の耐塩ピンがいしも、何時ものものと比較をしてみては3つ多い。
腕金の更新時に、少し高圧用腕金の取り付け位置を上げたことが関係しているのだろう。

 奥にも何本か、特別高圧の名残が残る古いものが残っていた。
遠方から高圧線を立ち上げているタイプだろうか、上部には同じように空間が空いている。
ぞういえば当時、配電線はなく、架空地線のみが通っている電柱を見上げたことを覚えている。(それは多分、かつて、特別高圧だけが通っていたタイプになるのだろう。)
こちらも柱とキャップが茶色に染まっているのでそれなりに古いことがわかる。

 全景はこんな感じ。
奥の方は既に柱ごと建て替えられているため、特別高圧があったことを示す名残が完全になくなろうとしている。


 同区で撮影できたものだが、こちらは下の方に

ケーブル仕様の特別高圧線がある。
 特別高圧用となれば、結合部分もかなり大きい。
 ケーブルは銀色をしているのが特徴
こういったケーブルは山道で見かけることもある。(栃木県の那須塩原の方だったかな)
 こちらも手前側、向かい側含めて
 下の方にケーブル仕様の特別高圧が通っている。
やはり、普通の高圧線のものと比較するとややがっちりしたタイプになっていることがわかる。
こちらは東京ゲートブリッジ付近で撮影したものになる。
ケーブル端末が低い位置に取り付けられていることから、以前まではこちらに関しても、上部に特別高圧があったようだ。
だが、後で普通の高圧配電線の高さを通常の高さに戻したため、ケーブル端末への引き下げ線も少し伸びたため、がいしが合計6個取り付けられていることがわかる。

2014年4月27日

783.ギリギリ収まってる?

 普通の水平配列の高圧線から縦型配列の高圧線に切り替わるところだが、そこで取り付けられている開閉器だ!
目の錯覚だろうか?ギリギリD型腕金に収まっているかのように見えてしまう。

782.仮固定中

架空地線の引き留め役としては、あまりふさわしくない構成となっている。


なぜならば、唯1本の腕金だけで架空地線を引き留めているからだ。


1970年代頃の古いタイプとしては、本来ならば鳥居型によって引き留めるのが当時の基本になると思うが、ここは後から左側の高圧線を更新したのだろうか?その際にかつて、左側にも張られていた架空地線を撤去したようにみられる。
よって、今は右側部分の架空地線が残されたため、仮固定状態になったと言えることだろう。