2008年8月3日

173.大型サイズのFアームで縦型配列

<2021年8月21日再編集>


通常、Fアームというのは、高圧配電線は水平で支持されるのが基本であるが

通常のFアームの例
Fアームの場合、高圧は水平配列で支持される。
ちなみにここでは珍しく、黄色のカバーのある旧式の避雷器も確認できた。
黄色のカバーがあるのは耐塩仕様の避雷器らしい。
この手のものについては、かつて耐塩皿がいしが数多く普及していた
国道4号草加バイパス沿いにもあったようだ。
なお、写真のものは国道4号草加バイパス沿いで撮影したものだが
ストリートビューを見たところでは、2010年時点で現存していない。
写真は2008年8月10日撮影のもの


↑こちらは違った!
これには思わず、初め、パッと見て「あれ?」と思った。

Fアームを使用しているというのに、高圧配電線は縦型となっているのではないか!


高圧と低圧の両方を支持を可能とした大型サイズのFアームを使用したものとなっているのだが

自動化されている開閉器は、連系用開閉器のようだ。
連系用開閉器とは、常時スイッチオフの開閉器で、なんらかの理由で片側の高圧が故障した際
ここのスイッチを入れて、健全回線より逆走で送電する仕組みとなっている。
ここでは、それぞれ別々の配電用変電所(もしくは同一の配電用変電所であるが、立ち上がり箇所は別であるなどさまざま)から高圧が来ていて、両引き留めとなっている。

それにしても、連系用開閉器のある箇所というのは、やはり古い高圧がいしがあったり変わり種があったりするものだ。
どちらかというと、古い高圧がいしがある例が多い気がする。


ここでは珍しく、いつものFアーム専用で使われる水平腕金の取り付けはなく、高圧の配列がFアームの縁に合わせるかのごとく、縦型配列となっていた。

場所は、埼玉県春日部市の旧国道4号(日光街道)沿いであった。



ちなみに春日部駅付近では、高圧のみの支持を可能としたFアームで、高圧を縦型へ配列させたものを見かけている。↓