2020年12月20日

1920.Fアームで横斜め分岐

Fアームを使って、高圧を分岐する場合は、その正面かその背後の鉄筋コンクリート柱に、直接その分岐の腕金を取り付ける例が多いが、ここは違った。


分岐の腕金であるが、ここでは斜めにして取り付けているのが見えた。


その腕金は真新しく、最近増設したようだ。

Fアームとしてはあまり見かけぬ構成である。 




大分歩いて・・・


今回の撮影は、これで以上となった。


今回は、高座渋谷駅から海老名駅まで、ひたすら歩きながら巡るという、ダイエットにはうってつけの撮影となった。

(いや、電柱撮影の時は、いつも遠くまで歩いてるだろw)

1919.背後に4つ目



自動開閉器を取り付けた高圧配電幹線の立ち上がり箇所で、普通に変圧器への高圧引き下げ線を引き下げてしまうと、それを支持するトンボ腕金がケーブルヘッドを取り付けるバンドなど、色々なものが干渉してしまうから(特にこれは高圧が2回線であって、さらに変圧器は2台あって、高圧引き下げ線が合計4本ある場合に適用される。)、その場合は、電柱に沿って、ケーブル仕様となった高圧引き下げ線を引き下げるために、普通の絶縁電線をケーブルに変換する「スリップオンがいし」が使われるが

(その取り付け例もまた、本線の引き通しやジャンパー線を支持する箇所に取り付けるなど、さまざまなものがある。)


配電幹線(高圧)の立ち上がり箇所、もしくは電線路の途中にある自動式開閉器を備え付けた箇所では
スリップオンがいしを取り付けるものもそれなりに見かけているが、ここは・・・

ここはその取り付け位置が変わっていた。



こちらは片側の高圧の停電時(故障時)に備えてか、配電用変電所から立ち上げた直後のケーブルヘッドの先、それから自動開閉器を超えた直後から、それぞれ2本ずつ変圧器への高圧引き下げ線を取り出しているようで、合計4つのスリップオンがいしを取り付けているのだが、その取り付け位置が変わっていた。

腕金を建物側へ向けて取り付けているのが見えた。


なおここでは、その4つのスリップオンがいしが、まるで背後に4つ目があるかのように見えたのだった。w

6つ目ならぬ4つ目モンスターである。w


1918.Fアーム・低圧のみ

 Fアームというのは、高圧、低圧揃えて、片側へ配電線を寄せるのが特徴であるが、こちらのFアームは違った。




クランプがいしなどがないから、何か違和感を感じた。

高圧はなく、低圧のみ支持されていた。

今なら普通に低圧用の大型サイズのDアームで避けさせるはずだが、ここは将来、高圧を増設するようなことも考えられていたのだろうか

次の低圧のみの引き留め柱も、一応高圧を支持できるスペースがある。


1917.離隔腕金の交差点に開閉器(いずれともクランプがいし引き通し)



クランプがいしの引き通しとなったもので


下段に区分開閉器のあるこの構成も、またあまり見かけぬ

高圧用腕金については、いずれとも近代主流の離隔腕金となっている。


反対側はこんな感じ。



下段の離隔腕金にある開閉器は、高圧引き込み線分岐用の区分開閉器のようだ。

1916.引き込みで合計9つの耐塩皿がいし

 耐塩皿がいしというのは、昭和40年前後に、海に近い塩害地域でよく使われていたが、それとは別の用途として使われることもあったようだ。




というのも、こちらの耐塩皿がいしは、ちょっと特殊だった。

どうやらガソリンスタンドが近くにあるらしく、それの対応品として、珍しく引き込み線の引き下げ地点、それから断路型避雷器への引き上げ箇所を含めて、合計9つの耐塩皿がいしを採用したようだ。


責任分界点を示す黄色の線は、中央の高圧耐張がいしの先にある。
そこからは東電の管轄外の設備となっている。
この位置に耐塩皿がいしのある光景も、そう簡単には見かけない。

なお、耐塩皿がいしの構成についても、こちらはより強いものとなっており、耐塩高圧ピンがいしに耐塩皿を追加したものとなっていた。


東京電力管内では、横付けの高圧がいしには耐塩皿は追加していなかったが、ここは色々な方角からガスの影響があるのか、横付けの耐塩皿にも追加されていた。

まぁこちらは、東電の管轄外の設備となるからなぁ

中にある耐塩ピンがいしの製造年は、1980年(昭和55年)を示していた。


東電側の引き込み開閉器を取り付けた分岐も含めた反対側はこんな感じ。







続いてこちらは、付近で見つけた別の構内用の配電線




こちらも何かガス関係を取り扱っているのか


高圧耐張がいしは離島で見かける耐塩高圧耐張がいしとなっていた。



なお、引き通しに関しても、こちらは豪華なクランプがいしとなっていた。
クランプがいしは耐塩皿は不要で使用できる高性能の高圧がいしである。


先ほどの反対側


構内線の終点の引き留めに関しても、同じく耐塩高圧耐張がいしとなっていた。