現在普及している高圧カットアウトには、箱型仕様と円筒形仕様の2種類があるが、前者については、実は初期型がある。
それがこれだ。
初期型の箱型高圧カットアウトの特徴は、蓋に色があること側面に模様があることだ。
現在主流の箱型高圧カットアウトは、蓋の部分も磁器が使われている。
ちなみに初期型箱型高圧カットアウトは、それよりも古いダルマスイッチの普及後、数年間しか実使用されていなかったため、現存数は極めて少ない。
東京電力管内でも、昭和37年頃であれば、普通に普及していたらしいが、今のところ外で実際にこのカットアウトを見たのは、秩父鉱山だけである。
以下のモノクロ写真は、私の近所で1962年頃に偶然撮影された東京電力の配電柱の変台部分である。
↑高圧カットアウトであるが、蓋に色付きの初期型が使われているのが見て取れる。
さて、今回の入手品の製造メーカーについてだが、こちらは日本ガイシさんの製造品であった。
製造年は1962年(昭和37年)である。
続いて、蓋の部分はこんな感じとなっている。
内側にはヒューズを取り付ける筒が見られる。
表面はこんな感じ。
蓋の部分にも製造メーカーの刻印があった。
製造年は1963年である。
蓋をフックに取り付けて開いた状態
蓋を閉めた状態
ちなみにダルマスイッチというのはこれだ。
こちらはその中でも極めて珍しい、松風工業製である。
唯これは、スイッチの役目を果たす把手がない。
そういえば、ダルマスイッチにも初期型、後期型がある。
左上が初期型でその右側が後期型であるが、メーカーによっては、これまたきめ細かな形状の種類があるようだ。